【6月28日 AFP】42歳のファッションデザイナー、マンディ―サ・スウェイン(Mandisa Zwane)が住むソウェト(Soweto、旧黒人居住区域)の典型的な黄色い石膏の家の奥は、ゴスペル音楽や近隣から発せられる赤ん坊の泣き声で賑わっている。彼女は毎日、そこにある即席の小さな仕事場で、ミシンや明るい色合いの糸巻きに囲まれ仕事に没頭する。

 スウェインが2009年に南アフリカで一番有名な旧黒人居住地域において、大胆で明るい特徴的なアフリカンプリントの服を作り始めた頃は、毎月3着だけ作っていた。「以前は友人や家族のためだけに作っていたし、彼らには無料で提供していた。その後、成長させるために4人のスタッフを雇った」とAFPの取材に語る。

 利益のためではなく、現地のデザイナーと職人たちのクリエーションを国際的に売り出す支援をしている団体、「ボックスショップ(Box Shop)」。スウェインは、この団体から支援を受けて世界中にそのクリエーションを販売している、地区の何十人もの事業家のうちの1人だ。

 現在スウェインは2人の営業と仕立て屋、アシスタントによる4人のチームに助けられながら毎月60着を制作し、アトランタ(Atlanta)やロンドン(London)へも販売している。「私はただ自分の情熱で楽しんでいただけ。そうしたら彼らが私のビジネスを財政的に組織化してくれた」と彼女の拠点であるソウェトから何マイルか離れた場所にある「ボックスショップ」について語る。「私の野望はブランドを世界的なものにすること。現代のアフリカンデザインの人気ブランドになりたい」