■ラマダン終了を祝うためのコレクション

 ラマダン終了を祝う3日間の祭、イド・アル=フィトル(Eid al-Fitr)では、イメージを重視するアラブ女性たちがおしゃれに全力を尽くす。デザイナーたちはこの行事のために特別なラインも発表するほどだ。

 ベネズエラ出身のアメリカ人デザイナーであるキャロリーナ・ヘレラ(Carolina Herrera)は、この5月にアラブ諸国限定のラマダンラインを発表した。彼女のトレードマークであるポルカドットやリボンモチーフをあしらった4つのスタイルのアバヤをフィーチャーしたものだ。ブランドの既成クチュールラインは別に、イド・アル=フィトルに向けた限定秋冬コレクションを間もなく発表する。「黒や赤のレースやミモザイエローのボタン留めのロングドレスは、すべての女性が着られるもの」だという。

「この新しい市場に向けてのファーストコレクションに対する意見を集めているところだが、通常この地域での顧客はシンプルでプレーンに見られるデザインにはお金は出さない」と「CH キャロリーナ ヘレラ」の地域的マーケティングマネージャーを務めるダニア・ファクーリー(Dania Fakhry)氏は語る。「彼らはデザインを高く評価する。自分たちが着るものでなくても、気に入れば購入する」