【6月28日 CNS】中国の自転車シェアサイクル大手、モバイク(Mobike)は23日、札幌市で新たにサービスを提供すると発表した。シンガポール、イギリスのマンチェスター(Manchester)とサルフォード(Salford)、福岡市に続いて5都市目の海外展開になる。

 モバイクは今回、札幌市を拠点に活動するNoMapsと業務提携を結び、地球に優しい新たな「お出かけ方式」を共同で札幌市民に提供する。

 NoMapsは、地元・札幌市や北海道の新興企業にイノベーションの機会を提供し、成長の促進などを目的とする機関。代表の伊藤博之(Hiroyuki Itoh)氏は、「イノベーションや技術、先進的なデザインなど、我々が札幌で実現したいと望んでいる画期的なビジネスをモバイクが持ち込んでくれた。技術によって都市環境を改善できると同時に、自転車に新たな独自性を持たせた。今後、新たに企業を引き入れるためのモデルケースにしたい」と述べた。

 福岡に続き、日本では2か所目となる札幌への展開。北海道は日本でも特に人気のある観光地のひとつであり、札幌は世界中からの旅行者にとっても魅力的な都市だ。特に中国からの旅行者が多く、モバイクが旅行者にも新しい移動方法を提供できれば、市民へのサービスと共に現地の経済効果に貢献することができるだろう。

 札幌市に本社を構えるドラックストア大手のサツドラホールディングス(Satudora Holdings)の富山浩樹(Hiroki Tomiyama)社長は、モバイクの札幌参入を非常に歓迎している。

 中国人旅行者による北海道への経済効果は大きく、札幌市には名所や歓楽施設が多い。そこに便利な「お出かけ方式」が加われば、市民と現地の企業が得られる利益も大きくなる。サツドラは現在、札幌市内で積極的にモバイクの駐輪場所など利用区域の開設に協力しており、モバイクと街の風景の一体化を目指している。(c)CNS/JCM/AFPBB News