【6月29日 CNS】「このチャンスを逃すことは、未来を逃すことと等しい」ーー。中国のインターネット通販大手アリババ(Alibaba)のジャック・マー(Jack Ma)会長は、同社が米ミシガン(Michigan)州デトロイト(Detroit)で6月20、21日に開いた「Gateway17」で、米国の中小企業に対して語りかけた。

「Gateway17」は、「連接世界(世界をつなぐ)」をテーマに開催。その中で行われた「米国中小企業フォーラム」には、3000社を超えるを米国内の中小企業が参加した。同フォーラムは、米国の中小企業、農場などと共にさらなる発展を目指し、中国市場への進出を呼びかけた。米国のソニー・パーデュー(Sonny Perdue)農務長官より祝電が届き、今回のフォーラムは米国にとって特別なチャンスであり、Eコマースを通じて億にも上る中国の消費者への理解を深めるとともに、直接つながることを期待していると述べた。

 マー会長は、「中国には巨大な市場と、高品質を求める消費者、ハイテクの支払いシステム、素早い物流システムが存在する。この30年間の間に中国は大きな変革を遂げたのに、アメリカ人の多くはパンダと万里の長城(Great Wall)と太極拳しか知らない」と切り出し、「今後15年で、中国にはアメリカの人口の約2倍にあたる5億~6億人の中流の消費者が出てくる。中国市場は世界経済の発展をけん引することになる。世界の中小企業にとっては絶好のチャンス。これを機会にもっと中国を知ってほしい」と述べた。

 米運送大手ユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)のデイビット・アブニー(David Abney)CEOは「中国の毎年の輸出入総額は4兆ドルにも上り、世界貿易において重要な役割を担っている。我々もこの巨大なマーケットを無視できない。中国市場参入にあたっては、必ず現地の風習や伝統文化を理解し、尊重しなければならない」と語った。(c)CNS/JCM/AFPBB News