【6月14日 AFP】サッカーカタール代表のホルへ・フォッサーティ(Jorge Fossati)監督が13日、2018年W杯ロシア大会(2018 World Cup)アジア最終予選で韓国を破り、本大会出場に望みをつないだ直後に辞意を表明した。

 韓国を3-2で退けたあとの記者会見に臨んだフォッサーティ監督は、まるで退任するかのようにカタール国民と記者に感謝を述べ、驚いた記者から今回の試合が最後の采配だったのかと問われると「きっとそうだ」と答えている。

 記者会見終了後、フォッサーティ監督は報道陣に対し、チームには変化が必要だとの見解を示し、カタールがサッカーで強豪国になるためには、協会が長期的な計画を持つ必要があるとコメントした。

 フォッサーティ監督は「協会が承諾してくれれば、私は誰の邪魔もしたくない。代表チームを離れたくはないが、それが正しいのであれば自分にとってベストなものでなくても行動しなければならないときもある。自分のことを最優先にしてはいけないんだ」と述べた。

 その一方で、フォッサーティ監督は「私はカタールを愛している。カタールのためにできる限りのことをしたい」として、求められれば喜んで代表チームを手伝いたいと話しており、混乱に拍車をかけている。

 フォッサーティ監督の辞意表明を受け、カタールサッカー協会のハマド・ビン・ハリファ・サーニ(Hamad bin Khalifa al-Thani)会長は、自身のツイッター(Twitter)に「驚きだ」と投稿し、指揮官と話し合った上で最終的な決断を下すと明かした。

 フォッサーティ監督が退任すれば、後任は現在同国のU23代表チームの指揮を執るフェリックス・サンチェス(Felix Sanchez)監督が本命とみられている。

 アジア最終予選で開幕2連敗を喫したあと、フォッサーティ監督が就任したカタールは、予選8試合終了時点で2勝5敗1分けとしており、勝ち点7を獲得している。

 グループ3位のウズベキスタンとは勝ち点5差で、残り2試合で連勝すればプレーオフ進出の可能性を残しているが、カタールが全勝した上でウズベキスタンが全敗しなければ逆転できないため、プレーオフ進出は厳しい状況になっている。(c)AFP/David HARDING