【6月13日 CNS】中国・黒竜江(Heilongjiang)省森林工業総局の発表によると、このほど、同局作業区域の赤外線カメラに野生のアムールトラが映った。その他にも、雌のヒグマが5匹の子熊と移動している写真も撮られた。絶滅危惧動物が集中的に出没したことで、黒竜江省の動物の多様性の回復が比較的速いということが分かった。

 今回公開された6秒間の映像に映ったアムールトラは、がっしりとした体格で、眼光は鋭く、機敏に警戒しながら走っていた。最後はカメラに気付いた様子で、瞳を金色に輝かせた後、暗闇の中へ逃げて行った。

 この映像は2017年5月1日未明に撮影された。2015年1月にアムールトラが捕食する画像が撮られて以降、5回目の撮影となった。

 同局動物保護科のスタッフの話では、今回撮影されたアムールトラは数年前からずっと綏陽(Suiyang)林業局の作業区域で活動していたが、ここ2年ほど東京城(Dongjingcheng)林区で頻繁に出没するようになった。この2か所間に、けもの道が存在し、アムールトラやヒョウなどの希少動物がこの場所の環境に適応してきているということが立証された。

 6月5日は「世界環境デー(World Environment Day)」だった。国家林業局猫科動物研究センター常務副主任兼東北林業大学(Northeast Forestry University)姜広順(Jiang Guangshun)教授によると、この地域では初めてヒグマが監視カメラに収められた。通常1~4頭しか出産しないヒグマが一度に5頭生んだことは大変珍しく、この地域がアムールトラやヒョウなどの野生動物に対し積極的に行っている保護活動が、区域内のヒグマや、ジャコウジカ、ニホンジカなどの絶滅危懼種にとっても効果的だったようだと話す。(c)CNS/JCM/AFPBB News