【6月3日 AFP】南スーダン南東部カポエタ(Kapoeta)州で先月、4日間にわたって約300人に麻疹(はしか)の予防接種が行われた際、ワクチンが適切に冷蔵保蔵されていなかった上に4日間を通して同じ注射器を使って希釈剤と混合されたため、予防接種を受けた子ども15人が死亡した。

 世界保健機関(WHO)によると麻疹ワクチンは凍結乾燥されており接種する直前に希釈薬で戻す必要がある。ワクチンは2~8度の冷暗所で保存することになっていた。

 死亡した15人のほかに32人に発熱や嘔吐(おうと)、下痢などの症状が出たが、すでに回復している。

 リエク・ガイ・コク(Riek Gai Kok)保健相は、調査の結果、地元当局者らが予防接種のガイドラインに沿っていなかったことが分かったと述べた。ワクチン取り扱いの重大な過失に加え、子ども2人(12歳と13歳)にワクチンの投与をさせていたことも判明したという。

 南スーダンでは今年、はしかの流行で70人が死亡したため今回の予防接種が行われた。同国ではコレラも繰り返し発生している。(c)AFP