【6月2日 AFP】米国のドナルド・トランプ(Donald Trump)政権は1日、イスラム圏6か国からの入国を制限する大統領令の効力を回復させるよう求め、米連邦最高裁に上訴した。物議を醸した入国制限令は、連邦地裁や控訴裁(高裁)で相次いで執行停止を命じられていた。

 米司法省のサラ・イスガー・フローレス(Sarah Isgur Flores)報道官は、上訴後の記者会見で「重要な本件を最高裁で審理するよう求めた。トランプ氏の大統領令は、国家の治安を維持しテロリズムから社会を守るための大統領権限の範囲に十分含まれ、合法なものだとわれわれは自信を持っている」と強調した。

 トランプ政権は、連邦地裁が下した全米での入国制限令差し止め命令を支持した第4巡回区連邦控訴裁判所(Fourth Circuit Court of Appeals)の決定について、連邦最高裁での再審理を求めている。

 フローレス報道官は「テロリズムを資金援助したり保護したりする国から来る人々については、入念な審査を受けさせて米国に治安上の危険をもたらさないことを見極めるまで、入国を認める義務は大統領にはない」と主張した。(c)AFP