■ワインもシャトーも「爆買い」?

 ワイン消費大国となった中国は、今度は独自のワインの生産にも注力し始めている。国際ブドウ・ワイン機構(OIV)の推計によると、同国の昨年のワイン生産量は11億5000万リットルで、世界6位となった。

 中国で拡大する中流層が高級ワインを好むようになるにつれて、フランスから中国へのワイン輸出量も急増。昨年は前年比で12.7%増となった。

 同時に投資家らはフランスのワイン畑を買いあさり、今では中国人富豪がワイン生産地として名高い南西部ボルドー(Bordeaux)に100か所以上のワイン畑を所有するまでになった。

 中国のインターネット通販大手アリババ(阿里巴巴、Alibaba)創業者のジャック・マー(Jack Ma)氏は昨年だけでも、ボルドーで18世紀からの歴史を持つシャトー(ワイン醸造所)3か所を買収している。

 英国に本部を置くワインやスピリッツの国際教育機関「ワイン&スピリッツ・エデュケーション・トラスト (WSET)」が、中国の首都北京(Beijing)で展開している資格取得コースで講師を務めるヤン・ティンティン(Yang Tingting)氏の話では、「中国ではボルドー産ワインが最も良く売れる。特に手頃な価格帯の良質な赤ワインが人気だ」という。