【5月29日 AFP】全仏オープンテニス(French Open 2017)は28日、女子シングルス1回戦が行われ、大会第1シードのアンゲリク・ケルバー(Angelique Kerber、ドイツ)は2-6、2-6でエカテリーナ・マカロワ(Ekaterina Makarova、ロシア)に敗戦。トップシードとして大会史上初の初戦敗退を喫した29歳の女王は試合後、世界ランキング1位のプレッシャーに自信がむしばまれ始めていることを認めた。

 これまでのローラン・ギャロス(Roland Garros、全仏オープン)では、2004年のジュスティーヌ・エナン(Justine Henin)氏と2014年のセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)による2回戦敗退がトップシードの最短敗退記録で、男子シングルスではステファン・エドベリ(Stefan Edberg)氏が1990年に1回戦負けを経験していた。

 全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2016)覇者ケルバーは、前回大会1回戦でもノーシードのキキ・ベルテンス(Kiki Bertens、オランダ)に苦杯をなめており、パリ(Paris)ではこれで2年連続の初戦敗退。先日には世界トップの座をセレーナから奪還していたが、世界最高の選手としての称号はいまだにしっくりきていない。

 今クレーシーズンもディフェンディングチャンピオンとして臨んだポルシェ・テニス・グランプリ(Porsche Tennis Grand Prix 2017)で初戦敗退を喫すると、続くマドリード・オープン(Mutua Madrid Open 2017)では3回戦敗退、イタリア国際(Internazionali BNL d'Italia 2017)でも初戦で大会から姿を消した。

 幸いにもクレーシーズンの終了を迎えたケルバーは、前回大会で準優勝を飾ったウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2017)を含むグラスコートシーズンへ向けて顔を上げることができる。

 2016年の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2016)で初めて四大大会(グランドスラム)のタイトルを獲得したケルバーは「常に重圧がある。特に大きな大会やグランドスラムでは、今年は今まで以上に期待が高まっている」と話した。

「それに自分自身に対する期待も非常に大きい。自分ができることや、去年成し遂げたことを知っているから」

「でも今は自分自身を再び取り戻さなくてはならないと思うし、できるだけ早くクレーシーズンのことは忘れ、リセットされた状態でグラスコートをスタートしなくてはいけない」 (c)AFP/Dave JAMES