■手で何かをいじることの効果

 では、ダリー教諭が認めているハンドスピナーが必要な場合とは何か。それは子どもに注意障害や多動性障害、ある種の自閉症などがある場合だ。

 ニューヨーク(New York)州ロングアイランド(Long Island)で2人の子どもと暮らすノエル・カリモアさんは、注意欠如・多動性障害(ADHD)の10歳の息子がリラックスするためにハンドスピナーが役に立っていると語る。

 ノエルさんは「息子はバス停でも車の中でもハンドスピナーを回しています。本当に夢中になっていますし、総じて彼にとってはいいようです」と語った。

 教師たちはハンドスピナーにいらついているかもしれないが、手慰みに何かをいじらなければ集中を高められない子どもたちが増えていることは、多くの教師が認識しており、最近では子どもたちがペンをカチカチ鳴らしたり、足でコツコツと音を立てることに以前より寛容になっている。ダリー教諭によると、学校にはストレスボールやバランスクッションが常備されるようになってきているという。

 ハンドスピナーのライバルの一つに「フィジェットキューブ」がある。プラスチック製の小さな箱で、各面に指でいじるための異なる工夫が凝らされている。フィジェットキューブは米クラウドファンディング最大手キックスターター(Kickstarter)のサイト上で圧倒的な成功を収め、「パクリ商品」も多数出ている。

 フィジェットキューブの考案者はプレスリリースで「こういう行動が非難されたり、不作法だとか不適切だとばかにされたままではいけない。手で何かをいじることは、適切なグッズを使って適切なはけ口となれば、前向きで生活に役立てることができるという考えに私たちは情熱を持ち、一生懸命取り組んでいる」と語っている。(c)AFP/Catherine TRIOMPHE