【5月23日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は22日、訪問先の中東エルサレム(Jerusalem)で、イスラエルとパレスチナの和平を達成するための方策を探る一方、イスラエルと敵対するイランを改めて非難した。

 同大統領はイスラエルのレウベン・リブリン(Reuven Rivlin)大統領公邸を訪問した際、「イランの核兵器保有は絶対に、何があろうと許されてはならないということ、また、イランがテロリストや民兵への危険な資金供与や訓練、武器提供をやめなければならないということを、米国とイスラエルは声をそろえて断言できる」と発言。さらに「直ちに中止しなければならない」と述べた。

 また、同大統領はイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相と会談した際、イラン政府と主要国が達成した2015年の核合意が制裁解除につながったことを理由に、イランは米国に感謝すべきだと指摘。「彼らは米国に感謝する代わりに、大胆になっている」と述べた。

 一方、イランの首都テヘラン(Tehran)では22日、このほど再選された同国のハッサン・ロウハニ(Hassan Rouhani)大統領が米国の中東戦略を嘲笑し、トランプ氏がイスラエル訪問に先立ちサウジアラビアでアラブ諸国指導者と行った首脳会談は「ただの見せ物」だと一蹴した。

 トランプ氏はネタニヤフ首相との夕食に先立ち、「イスラエル人とパレスチナ人の間の和平における新しい取り組み」に言及したが、両者の対立に詳しく言及することは避けた。

 同氏は23日、パレスチナ自治区ヨルダン川西岸(West Bank)のベツレヘム(Bethlehem)で、パレスチナ自治政府のマフムード・アッバス(Mahmud Abbas)議長と会談する。また、エルサレムにあるホロコースト追悼記念館「ヤド・バシェム(Yad Vashem)」を訪れるほか、イスラエル博物館(Israel Museum)で演説する予定だ。(c)AFP/Jerome Cartillier and Mike Smith