【5月20日 AFP】フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ(Rodrigo Duterte)大統領は19日、南シナ海(South China Sea)の領有権争いをめぐり、中国政府の首脳陣から戦争する準備はできていると警告されたと明かした。

 今週、中国の北京(Beijing)で習近平(Xi Jinping)国家主席や李克強(Li Keqiang)首相と会談したドゥテルテ大統領は、警告されたことを公にするのは、中国に対して弱腰だとフィリピン国内で批判されているからだと述べた。

 ドゥテルテ大統領は、これまでは伝えられなかった南シナ海での天然資源開発の計画を明かしながら、会談の内容について「彼らに面と向かって言った。そこ(南シナ海)はわが国のもので、われわれはそこで石油採掘を行うつもりだ」と表明したと述べた。

 これに対し習国家主席と李首相はドゥテルテ大統領に「私たちは友人だ。あなたと争いたくはない。今の温かい関係を維持したい。しかし、あなたが対決を迫るというのなら、われわれは戦争に突入するだろう」と述べたという。

 ドゥテルテ大統領は、中国が掲げる「一帯一路(One Belt One Road)」構想に関する国際会議に出席するために北京を訪れていた。16日にフィリピンに帰国した際、南シナ海の天然資源を中国やベトナムと共同開発することには前向きだと発言した一方、領有権を争う他の国々については言及しなかった。(c)AFP