■死の組に入ったエディーHC「誰かが死ぬわけではない!」

 イングランドは母国開催となった前回大会、ウェールズ、オーストラリア、フィジー、ウルグアイと戦った予選で敗退を経験した。この日、またしても「死の組」に入ったことについて問われたエディ・ジョーンズHCは、「誰かが死ぬわけではない!」と一蹴した。

 2大会連続のグランドスラム(全勝優勝)は逃すも、シックスネーションズ(Six Nations Rugby)で連覇を達成したジョーンズHCは、「単純明快――W杯ではしっかりと準備をしなくてはならない。W杯で勝ちたい。だからこそ、われわれには成長を続ける義務がある」と語った。

 しかし、王者オールブラックス(All Blacks、ニュージーランド代表)を頂点から引きずり下ろすことをもくろむジョーンズHCにとって、今回のドローは難しい状況を招く可能性もある。イングランドはフランスに対し、直近の2011年大会準々決勝で勝利を挙げているが、W杯では互角の成績を残している。

 また、両国はW杯の舞台でアルゼンチンに勝利を収めているが、ロス・プーマス(Los Pumas、アルゼンチン代表の愛称)も前回大会で準決勝に進出するなど、順調に力をつけてきている。

 一方、優勝候補筆頭として目されるオールブラックスのスティーブ・ハンセン(Steve Hansen)HCは、「どの国と対戦するかはコントロールできないし、それが何か違いを生むとも思わない。トップ8のチームはどこも強敵だ」と油断した様子を見せなかった。

 ニュージーランドは1995年大会こそ南アフリカに決勝で敗れたが、トゥイッケナム(Twickenham)で行われた前回大会準決勝など、過去2大会の直接対決では勝利を収めている。

 W杯で3連覇を果たし、近年誇る圧倒的な力を再び証明したいハンセンHCは、「(南アフリカ戦は)大会屈指のカードになる。お互いのことは熟知しているし、試合までにより理解を深めていくだけだ」と意気込みを口にした。(c)AFP/Alastair HIMMER