【5月12日 AFP】オランダで8日、世界最大級とされる洋上風力発電所が操業を開始した。北海(North Sea)沖で150基の風力タービンが稼働している。

 オランダ北沿岸部の沖合約85キロの風力発電事業ジェミニ(Gemini)は、今後15年間にわたって約150万人のエネルギー需要を満たしていくことになる。

 運営会社などによると、ジェミニはフル稼働の状態で約600メガワットの電力を生み出すことが可能で、オランダ国内のおよそ78万5000世帯への電力供給をこの再生可能エネルギーで支えることになる。ジェミニはさらに、国内の再生可能エネルギーによる電力供給量全体の約13%、風力発電においては約25%を賄う予定だという。

 オランダ経済省が発表した2016年の報告書によると、同国は依然として電力を化石燃料に頼っており、その割合は約95%を占めている。

 しかし、オランダ政府は2050年までにカーボンニュートラル(二酸化炭素の排出量と吸収量のバランスが取れている状態)を目指し、風力や太陽光発電などの再生可能エネルギーによる電力が占める割合を2020年までに約14%、2023年までに16%に引き上げる取り組みを行っている。(c)AFP