【5月6日 AFP】成層圏への到達を目指す初のソーラー飛行機が5日、スイス上空で初の試験飛行を行った。

 長い翼を太陽光パネルで覆った流線形の超軽量機「ソーラーストラトス(SolarStratos)」は、スイス西部パイエルヌ(Payerne)空軍基地を午前8時(日本時間同日午後3時)に離陸した。同機は2人乗りで、全長8.5メートル、重量450キロ。

「試験機の初飛行に問題はなかった」と、ソーラーストラトスの開発チームは声明を出した。7分間の試験飛行で高度300メートルに達したという。最終的には高度2万5000メートルを目指している。

 このプロジェクトを企画したスイス人冒険家のラファエル・ドムヤン(Raphael Domjan)氏は、来年には初の成層圏飛行を成功させたいとしている。

 ソーラーストラトスのウェブサイトによれば、高度2万5000メートルへの到達は技術的にも人間にとっても大きな挑戦だ。

 機体とパイロットはマイナス70度の低温にさらされるが、重量の制約から機内は与圧されない。このためパイロットは宇宙服を着る必要があり、緊急事態が発生してもパラシュートを使って脱出することはできないという。(c)AFP