【5月4日 AFP】2度のフォーミュラワン(F1、F1世界選手権)制覇の経験を持つフェルナンド・アロンソ(Fernando Alonso)が、28日に決勝が行われるインディカー・シリーズのインディアナポリス500(Indianapolis 500)に向けて約1時間のルーキー・オリエンテーション・プログラムを終えた。

 アロンソは、過去2度の優勝を誇るF1モナコGP(Monaco Grand Prix 2017)を欠場して、101回目を迎えるインディ500に参戦する。

 アロンソは初となるインディカーのテスト走行で、名高いインディアナポリス・モーター・スピードウェイ(Indianapolis Motor Speedway)の1周2.5マイル(約4キロ)のオーバルトラックを体感した。

「楽しかったね。現時点ではすべて順調そうだ。ここからが本当に始めていくときだ」と、アロンソは語った。

 アロンソは、F1と同じくホンダ(Honda)のエンジンを積んだマクラーレン(McLaren)のオレンジ色のマシンでインディカーデビューを果たす予定となっていて、元F1ドライバーのマイケル・アンドレッティ(Michael Andretti)氏が所有するアンドレッティ・オートスポーツ(Andretti Auto Sport)がその準備やサポートを行う。

 アンドレッティ氏は「彼はものにしている。彼は世界最高のドライバーであり、その理由も見て取れる。少しアンダーステアのランがあったが、ラインを調整した。彼は本物だ。今月の彼は本当に強くなっていくだろうね」とアロンソについて語った。

 アロンソは、新人ドライバーに課された3項目をわずか51周で終えた。アロンソは10周を時速205マイル(時速329キロ、以下同)から210マイル(337キロ)で、さらに15周を時速210マイルから215マイル(346キロ)で、それに加え15周を時速215マイル以上のスピードで駆け、熟練さを披露した。

 アロンソは「スピードを段階的に上げていくのは良いスタートだと思う。最初は最低速度に届かせるのが難しかった。スピードではなく周回を重ねることで、次の段階で感触はよくなった。ラインや、コーナーで使うアップシフトやダウンシフトの微調整ができるようになる」と振り返った。

 前日にシミュレーターで準備をしていたアロンソは、周回を重ねるごとに自信を深められたという。この日の終わりにはアロンソは合計で110周を走り、トップスピードは222.548マイル(358.156キロ)を計測した。

「シミュレーターはかなり本物に近かった。どんなものなのかという感じはつかめた。でも実車は独特だ。コーナーを全力で行かなければならないときは、同じようにはいかない」

 インディ500の練習走行は15日から始まり、予選は20日と21日に行われる。そのためアロンソは14日に決勝が行われるF1スペインGP(Spanish Grand Prix 2017)とインディカーへの挑戦で、しっかりと調整をしていかなければならない。(c)AFP