【4月23日 AFP】男子テニス、モンテカルロ・マスターズ(Monte-Carlo Rolex Masters 2017)は22日、シングルス準決勝が行われ、大会第4シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)は物議を醸す判定に助けられながら6-3、6-1で第10シードのダビド・ゴフィン(David Goffin、ベルギー)を下し、10回目の優勝まであと1勝に迫った。

 前回王者のナダルは、決勝で同じスペインのアルベルト・ラモス・ビノラス(Albert Ramos-Vinolas)と対戦する。ラモス・ビノラスは6-3、5-7、6-1で第11シードのリュカ・プイユ(Lucas Pouille、フランス)を破って勝ち上がった。

 優勝すれば、ナダルは昨年のバルセロナ・オープン(Barcelona Open Banc Sabadell 2016)以来となるツアー通算70勝目を飾ることになる。30歳のナダルと29歳のラモス・ビノラスは、過去にクレーのバルセロナ・オープンで2回対戦し、どちらもナダルが勝利している。

 ナダルは決勝で対戦するラモス・ビノラスについて、「今までになく調子が良さそうだし、今週は大一番に勝ってきている」と話した。

「大きな自信と、素晴らしいファイティングスピリットを持ってプレーしているし、どの試合でも厳しい状況を乗り越え、レベルの高いテニスを続けている。ベストを尽くして勝利のチャンスをつなげ、次のタイトルを獲得するという目標を達成したい」

 しかし、この日の準決勝では物議を醸す場面があった。第1セットの第6ゲームで、チェアアンパイアがコートのボール跡を見間違えたのか、アウトと思われるボールでナダルのポイントを認め、ゴフィンはゲームカウント4-2とリードする機会を逃した。

 これに対して観客は猛反発し、ナダルには口笛ややじが浴びせられた。そしてノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)を破って4強入りしたゴフィンは、これで気持ちが切れてしまった。

 ナダルは、「審判が下りてきて入っていると言っているときに、何を言えばいい? いや、アウトだと言えばいいのか?それを判定するために審判がいる」と話した。

「ボールが僕の側で、ボールが入っていたら、向こうにボールを返せばいいとでも? ブーイングは悲しかった。何よりここは、何度も成功を収めてきた大好きな場所だからね。でもときどきこういうことが起こる」 (c)AFP/Scott WILLIAMS