【4月19日 AFP】サッカー欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2016-17)は18日、準々決勝第2戦が行われ、レスター・シティ(Leicester City)は1-1でアトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)と引き分け、最後まで勇敢に戦ったものの、チャンピオンズリーグでの夢の物語はベスト8で幕を閉じた。

 0-1で敗れた第1戦からの逆転を目指すレスターは、前半にアトレティコのサウル(Saul Niguez)にヘディングシュートを決められてさらに点差を広げられたが、後半16分にジェイミー・バーディー(Jamie Vardy)がゴールを決めて息を吹き返した。

 しかし、レスターが厳しいプレッシャーをかけ、敵地キングパワー・スタジアム(King Power Stadium)の観客が大歓声を上げるなかで、アトレティコはその後の時間帯をしのぎ切り、2戦合計スコア2-1で勝利してここ4シーズンで3回目となる4強入りを決めた。

 レスターを率いるクレイグ・シェークスピア(Craig Shakespeare)監督は、BTスポーツ(BT Sport)に対して、「われわれは気持ちの強さと頑張りを見せて相手を慌てさせた。これだけの試合を見せたチームが、負けを恥じる必要はまったくない」と話した。

「サポーターから選手、オーナーまで、クラブ全体が心から誇りに思っていい。しかし選手には今、もっと上を目指さなくてはならないと言ってきたところだし、選手もそれを望んでいると言っていた」

 レスターはここを突破すれば、2006年のビジャレアル(Villarreal CF)以来となるチャンピオンズリーグ初出場での4強入りを達成できたが、決勝トーナメント1回戦のセビージャ(Sevilla FC)戦と同じ逆転勝利を再現することはできなかった。

 またこの敗退で、昨季の奇跡のプレミアリーグ制覇から続く輝かしい冒険も終わりを迎えた。シェークスピア新監督の下で残留争いから抜け出しつつあるレスターにとって、残りのシーズンの目標はないに等しく、これからはタイトル獲得前の日常が戻ってくることになる。

 一方のアトレティコは、1961-62シーズンのUEFAカップウィナーズカップ(UEFA Cup Winners' Cup)、1997-98シーズンのUEFAカップ(UEFA Cup)に続いて、欧州の舞台でレスターから3回目の勝利を収めた。

 2014年と2016年に決勝へ進みながら、どちらも同都市のライバルであるレアル・マドリード(Real Madrid)に敗れているアトレティコにとっては、念願の欧州最高のタイトル獲得にまた一歩近づいた形となった。

 チームを率いるディエゴ・シメオネ(Diego Simeone)監督は、「チームのパフォーマンスには心を揺さぶられたし、誇りに思う。そして、対戦相手のパフォーマンスも素晴らしかったと言わざるを得ない。彼らのようなチームと戦えたことは、ほとんど喜びに近い」と話した。(c)AFP/Tom WILLIAMS