【4月19日 MODE PRESS WATCH】銀座エリア最大の商業施設「ギンザ シックス(GINZA SIX)」の6階に、700坪に及ぶ広大な面積を誇る「銀座 蔦屋書店」が4月20日にオープンする。

「アート」と「日本文化」を主題に構成したユニークな同店。アートブックを中心に、写真・建築・ファッション・日本文化などに関する書籍・雑誌の品揃えはなんと6万冊! 世界一のアートブックの集積を目指すという、充実のラインナップとなっている。また世界中のファッション雑誌や写真集はもちろんのこと、約40㎏の大型写真集の「Big Book」ほか、同店プロデュースによる復刻版の喜多川歌麿(Utamaro Kitagawa)の春画集なども取りそろえる。プレミア感あふれるセレクションには、アートファンならずとも必見だ。

高さ6メートルの吹き抜けスペースと天窓から降り注ぐ日の光。(c)MODE PRESS/Fuyuko Tsuji

 同店を訪れてまず目に飛び込んでくるのは、高さ6メートルの書架に囲まれた吹き抜け空間! 日本建築の櫓(やぐら)をイメージして作られたという中央のスペースでは、アートとカルチャーに特化したイベントが開催される。5月31日までのオープニングイベントでは、人気アーティストの杉本博司(Hiroshi Sugimoto)、名和晃平(Kohei Nawa)、蜷川実花(Mika Ninagawa)らの作品展「Sensible Garden 感覚の庭」を開催中。天窓から光が差し込む中で、最新のアートを鑑賞できる。また書棚の間にも彫刻がディスプレイされているので、宝物探しのような気分で書店の中を歩き回ってみてほしい。

漆に金箔加工を施した名和晃平の彫刻作品「Throne」。(c)MODE PRESS/Fuyuko Tsuji

 さらに「THE CLUB」と呼ばれる独立した空間のアートギャラリーでは、プライベートセールおよびアートアドバイザリーサービスも行う。「サザビーズ(Sotheby’s)」で経験を積んだマネジングディレクター、山下有佳子(Yukako Yamashita)とベルギー人のディレクター、チャールズ・リベール(Charles Libeert)の2人が手がけ、西洋と東洋、コンテンポラリーアートと古美術を組み合わせた展覧会を企画していく。

 現在開催中の「待宵の美」展では、黒田泰蔵(Taizo Kuroda)の白磁やダニエル・ビュラン(Daniel Buren)のペインティングが共存。展示している作家の書籍も置いてあるので、書店とアートの双方がリンクした形で楽しめる世界的にも珍しいアートスペースとなっている。

ダニエル・ビュラン、黒田泰蔵らの作品を展示中の「THE CLUB」。(c)MODE PRESS/Fuyuko Tsuji