【4月17日 AFP】16-17フランス・リーグ1は16日、第33節の試合が行われ、SCバスティア(SC Bastia)対オリンピック・リヨン(Olympique Lyon)の一戦は、ホームのバスティアファンが2度にわたってピッチに乱入して相手選手に攻撃を加えたため、ハーフタイムで中止になった。

 コルシカ(Corsica)島のスタッド・アルマン・チェザーリ(Stade Armand Cesari)で開催された一戦では、強硬派のバスティアサポーターが、試合前のウオーミングアップに臨むリヨンの選手を標的としたことで、キックオフの時間が50分以上にわたって遅延していた。

 しかし0-0で前半が終了し、両軍がハーフタイムに入ると、バスティアファンは再び暴力行為に。リヨンのブルーノ・ジェネシオ(Bruno Genesio)監督は、同クラブのジャン・ミシェル・オラス(Jean-Michel Aulas)会長に対し、「やめなければならない。やめないとだめだ。やつらは選手を殴っている」とスタジアムの通路で伝えた。

「私たちは、戦争をしようとしているのではない」

 2月にもニース(OGC Nice)のマリオ・バロテッリ(Mario Barwauh Balotelli)に対して人種差別的なチャントを浴びせただけでなく、同チームのバスの窓も破壊していた最下位バスティアは、今回の一件で勝ち点減点などの処分が科せられるとみられている。

 フランス・プロサッカーリーグ連盟(LFP)は声明で、「前半終了時に発生した新たな事件を受け、LFPはバスティア対リヨンの試合を完全に終了することを決めた」と述べた。

 リヨンの選手たちは、試合前のウオーミングアップ中に最初の攻撃を受けると、ロッカールームに逃げ込んだ。グリニッジ標準時(GMT)16日午後3時(日本時間17日午前0時)に予定されていたキックオフが結果的に遅延すると、両チームのキャプテンと関係者は、リーグ責任者とともに試合開始に踏み切るべきか話し合う時間をもった。

 現場に居合わせたAFPの記者によると、リヨン側のウオーミングアップが終了しようとしていた頃に、多くが黒の服に身を包んだ約50人のバスティアサポーターが襲撃に及んだという。

 最近4日間で2度目の暴力行為に巻き込まれたリヨンは、元マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)のメンフィス・デパイ(Memphis Depay)が、バスティアファンからの悪質な暴力を受けた選手に含まれていると伝えられている。(c)AFP