■誰も被害届を出さず

 同校の卒業生らは、元教員に「性的なキス、性的な接触、性交」をされ、そうした行為には「強制・強要された性交」も含まれていると述べた。

 被害者の多くがこの性的虐待に「大人になってからもずっと悩まされている」と語っているが、警察に被害届を出した被害者は一人もいないという。

 同報告書は「われわれの聞き取り調査と学校の記録によると、学校が速やかに断固とした態度で対応したケースも確認された。一方で対応が遅れ、性的虐待を行った教員が学校に残ることを許してしまったケースもある」と述べている。

 性的虐待を行った教員が他校に転任したケースもある。

 48ページにわたるこの報告書によると、コスタリカへの修学旅行中にプールで17歳の生徒に性的暴行をはたらいたとして解雇されたスペイン語の教員もいた。

 5年生にヘルペスをうつしたとされる英語教員や、コンドームの使用を拒否し生徒に経口避妊薬の使用を余儀なくさせた美術史教員もいたという。

 同校の理事長と校長は13日、報告書は「衝撃的」な内容だったとして、「心からのおわび」を表明する文書を公表した。(c)AFP