【4月13日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は12日、米紙ニューヨーク・ポスト(New York Post)のインタビューで、最側近の一人と目されてきたスティーブ・バノン(Steve Bannon)首席戦略官・上級顧問と距離を置く姿勢を示した。バノン氏をめぐってはトランプ氏の娘婿ジャレッド・クシュナー(Jared Kushner)上級顧問との確執が伝えられ、トランプ氏が見切りをつけたとの観測が強まっている。

 ホワイトハウス(White House)での内紛が伝えられる中で行われたこのインタビューで、トランプ氏はバノン氏を信頼しているかという質問に「スティーブのことは好きだが、彼が(大統領選で)私の陣営に参加したのは終盤だった」と答え、「私はその時点ですでに(共和党指名候補を争った)すべての上院議員と州知事を打ち負かしていた」と語った。

 さらに「私の戦略家は私自身であり、それを変えるつもりはない」とも強調した。

 右派ニュースサイト「ブライトバート・ニュース(Breitbart News)」の会長だったバノン氏は、昨年11月の大統領選投票日の3か月ほど前にトランプ氏陣営の最高責任者に就任。トランプ政権では首席戦略官・上級顧問に起用され、国家主義的でポピュリズム(大衆迎合主義)的な政策を主導している黒幕と見なされている。極右勢力の代表的な人物として注目を集める半面、中道派からは嫌悪の的になっている。

 トランプ氏は先週、バノン氏とクシュナー氏に話し合って見解の相違を埋めるよう指示していた。トランプ氏はニューヨーク・ポストに「スティーブはいいやつだが、彼らに問題を解決するように言った。できないなら自分がする」と語っている。(c)AFP/Andrew BEATTY