【4月8日 AFP】米国がシリアのシャイラト(Shayrat)空軍基地をミサイル攻撃した数時間前に、シリア政府軍は攻撃される危険性について警告を受けていた。同政府軍の関係筋が明かした。

 軍の関係筋はAFPに対し、「われわれは米国による攻撃の可能性を知り、シリア領内への爆撃を予期していた」「シャイラト空軍基地を含め、複数の軍事拠点で警戒し、多くの戦闘機を他の場所に移していた」と語った。さらにこの関係筋は、それぞれの拠点は実際の攻撃があった「数時間」前にはあらかじめ警告されていたと付け加えた。だが、誰がシリア政府に警告したのか、戦闘機をどこに移動したのかについては明かさなかった。

 米軍は、シリア中部のシャイラト空軍基地に巡航ミサイル59発を発射。米国がシリアのバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領の政府軍に対する直接的な軍事行動を取ったのは今回が初めて。

 米当局は、より広範な危機につながる可能性がある犠牲者が出るのを避けるために、アサド政権を支援しているロシア軍に対しては事前通告を行っていたことを明らかにしている。

 ロシア政府は米国から事前通告があったことは認めたが、シャイラト空軍基地からロシア兵が避難したかどうかについては明かしていない。(c)AFP