【4月8日 AFP】米カリフォルニア(California)州のジェリー・ブラウン(Jerry Brown)知事は7日、5年以上続いた干ばつの終息を公式に宣言した。

 知事は4つの郡を除くすべての地域で干ばつの非常事態宣言を解除したものの、降雨時と降雨後の水やりや歩道への水まきなどの禁止や取水権者の水使用量の報告義務は維持するとした。知事は声明で「非常事態は終わったが、次の干ばつはすぐそこまで来ているかもしれない」とし、節水の継続を呼び掛けた。

 フレズノ(Fresno)、キングス(Kings)、トゥーレアリ(Tulare)、トゥオルミ(Tuolumne)の4郡では非常時の飲料水配給が続けられる。貧困層や中南米系住民が多く住むこれらの地域では近年、井戸が枯渇し、水道から水が出なくなっていた。そのため数千人もの住民は飲料水や家庭で使う水をボトルやタンクに入った水に頼っていた。この冬には豪雨が降ったが、水不足の完全な解消には至らなかった。

 知事の声明によれば、この干ばつにより農産物の生産量が落ち込み、推定1億本の木が枯れ、野生生物が被害を受け、非都市部の多くの地域が飲料水不足に陥るなどの影響が出た。声明の中で知事は「大量の木の枯死や、複数の地下水盆(訳注:地下水がたまっているひとまとまりの地層や岩石などの構造)縮小の影響は何年も続くだろう」と指摘した。(c)AFP