ガルシアは5番まで3打リードしながら、11番で逆転を許して2打差をつけられた。それでも見事な挽回をみせて勝負をプレーオフに持ち込み、最後は15フィート(約4.5メートル)のバーディーパットを沈めて勝利を手にした。

 メジャー初優勝までに史上4番目に多い74大会を要し、ようやくグリーンジャケットに袖を通したガルシアは、「連続ボギーをたたいても、すごく前向きだった。それでも自信があったんだ。まだホールはたくさん残っていたから、ポジティブでいられた」と明かした。

 プレーオフに入り、ティーショットを右の松林に打ち込んでしまったローズは、打球をフェアウェーに戻すのがやっとでボギーをたたいた。これに対してガルシアはフェアウエーキープに成功すると、アプローチショットをカップまで15フィートの所に寄せた。そして、2パットでも勝利が決まる中、バーディーパットは縁を転がりながらカップに吸い込まれた。

 ガルシアは勝利に歓喜してしゃがみ込み、良き友人であるローズと抱き合った後、この瞬間に浸って喜びのガッツポーズをしながらグリーンを歩き回った。

 一度はオーガスタでの勝利をあきらめたこともあると話したガルシアだが、「ここまでの年月で、オーガスタのギブ・アンド・テークというものを受け入れることを学んだ。そのおかげで自分はここにいる」とコメントした。

 2011年大会を制した南アフリカのシャール・シュワーツェル(Charl Schwartzel)が通算6アンダーで3位に入り、16番でホールインワンを記録したマット・クーチャー(Matt Kuchar、米国)とマスターズ初出場のトーマス・ピーターズ(Thomas Pieters、ベルギー)が通算5アンダーで4位タイに続いた。

 イングランドのポール・ケーシー(Paul Casey)が通算4アンダーで6位に入り、米国のケビン・チャッペル(Kevin Chappell)と世界ランク2位のロリー・マキロイ(Rory McIlroy、北アイルランド)が通算3アンダーで7位タイで大会を終えた。

 松山英樹(Hideki Matsuyama)はこの日5アンダーとスコアを伸ばし、通算1アンダーの11位タイで大会を終えている。(c)AFP/Jim SLATER