【3月30日 AFP】国際陸上競技連盟(IAAF)は29日、2007年に採取された検体サンプルの再検査の結果、陸上女子長距離のエルバン・アベイレゲッセ(Elvan Abeylegesse)が獲得した五輪の銀メダル2個と世界陸上(IAAF World Championships in Athletics)の銀メダル1個を剥奪したと発表した。

 エチオピア出身のアベイレゲッセは、第11回世界陸上大阪大会(11th IAAF World Championships in Athletics Osaka)で銀メダルに輝いた直後の2007年8月25日に採取された検体の再検査で陽性反応を示した。

 IAAFは声明で、2007年8月25日から2009年8月25日までのアベイレゲッセによる成績を抹消し、34歳の同選手に対して2015年9月29日から2017年9月28日まで遡及(そきゅう)的に資格停止処分を科すと発表した。

 この結果、禁止ステロイドのスタノゾロール(stanozolol)を使用したとされるアベイレゲッセは、大阪大会の銀メダルだけでなく、2008年北京五輪で手にした女子5000メートルと同1万メートルの銀メダルも剝奪されることになった。また、2010年の欧州選手権(European Championships in Athletics 2010)で勝ち取った同2種目の金メダルは有効となっている。(c)AFP