【3月24日 AFP】2018年サッカーW杯ロシア大会(2018 World Cup)アジア最終予選は23日、各地で行われ、イランの指揮を執るカルロス・ケイロス(Carlos Queiroz)監督は、ベンチから自身の母親を侮辱されたとして、対戦したカタールを批判した。

 ポルトガル人のケイロス監督は、カタールのベンチからスペイン語で母親に対する不適切な発言があったとし、対戦相手は試合を通じて「倫理観に欠けていた」と訴えている。

 ケイロス監督は「カタールのスタッフがスペイン語で私を侮辱してきた。なぜそういう行為をするのか理解できない」とコメントし、詳細を求められると、自身の母親に対する侮辱があったと明かした。

「他人を侮辱したり、攻撃したりするためにサッカーがあるわけではない。こんなことは生まれて初めてだ」

「一つだけたしかなのは、そのコーチはカタールという国を代表するレベルにはないということだ。カタール代表にはもっとふさわしい人物がいる」

 ケイロス監督はまた、試合中にカタールのベンチが審判に圧力をかけていたと批判している。試合後には両チームのベンチが一触即発の状態となり、ケイロス監督にはスタンドのファンからブーイングが浴びせられた。

 ケイロス監督は昨年9月、イランが2-0で勝利した試合で帰化選手に関する発言をしたとされているが、監督自身はこれを否定している。この日は試合前から両チームのベンチが険悪なムードに包まれており、カタールのホルへ・フォッサーティ(Jorge Fossati)監督は、ケイロス監督を信頼に値しない人物だとしている。

 帰化選手に関する発言で、ケイロス監督はメディアを「うそつき」呼ばわりしたとされており、フォッサーティ監督は「彼が帰化選手に関する発言の責任を取らないのであれば、どうして今回の彼の発言を信じることができるのか。ケイロス氏は素晴らしい創作家だね」とコメントした。

 グループAのイランは1-0で勝利し、本大会出場に一歩前進した。一方、敗れたカタールはW杯出場の望みが絶望的になっている。(c)AFP/David HARDING