【3月23日 AFP】英ロンドン(London)の国会議事堂とその周辺で起きた襲撃事件について、テリーザ・メイ(Theresa May)首相は、英国の民主主義の価値観に対するこの攻撃で「テロリストは私たちの首都の心臓部を狙った」と指摘し、「異常で卑劣な」行為だと強く非難した。

 緊急閣議後に首相官邸前で声明を読み上げたメイ首相は「私たちは共に前へ進んでいく。テロには決して屈しないし、憎悪や悪の声が私たちを分断させることも決して許さない」と強調した。

 英国では昨年6月、ジョー・コックス(Jo Cox)下院議員が北部の自身の選挙区内で、ナチス・ドイツ(Nazi)を支持する男に殺害された。

 2005年には国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)に感化された英国育ちの若者4人が交通機関に自爆攻撃を行い、52人が死亡した。

 今回の襲撃を受けて、米国のドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領とフランスのフランソワ・オランド(Francois Hollande)大統領はメイ首相と電話で協議。ドイツのアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)首相は、ドイツは英国民と共に「あらゆるテロと戦う」と表明した。

 ショーン・スパイサー(Sean Spicer)米大統領報道官は記者会見で、米政府は襲撃を非難するとともに英側への「全面的な支援」を約束すると述べた。(c)AFP