【3月23日 AFP】世界ゴルフ選手権(World Golf Championships)シーズン第3戦、デルマッチプレー(Dell Match Play 2017)に出場していたジェイソン・デイ(Jason Day、オーストラリア)が22日、がんを患っている母親に付き添うため大会を途中棄権し、涙を流しながら苦しい胸中を語った。

 米テキサス(Texas)州オースティン(Austin)のオースティン・カントリークラブ(Austin Country Club)で迎えた大会の初日、デイはパット・ペレス(Pat Perez、米国)とわずか6ホールをプレーしただけで勝負を諦め、苦渋の決断に至った個人的な理由を明かした。

 29歳のデイは、肺の腫瘍を摘出する手術を受ける母親のデニング(Dening)さんと一緒にいるために大会を退くと説明し、涙を流しながら「今週の金曜日(24日)に手術が行われる予定になっている。母の現状を考えると、今はゴルフコースにいる状況を理解することすらもとても難しい」と語った。

 デイは11歳だった1999年に父親のアルヴィン(Alvin)さんをがんで亡くしており、「プレーをすることが本当につらい日々なんだ。今いえるのは、すごく感情的になっているということ」と続けた。

「父親で一度経験しているから、どういう気持ちになるのか分かっている。家族がまた一人、同じ状況に置かれるのは本当につらい。今回の手術のために、今はなるべく母親と一緒にいるようにして、すべてがうまくいくことを見届けたい」

「ゴルフのプレーを考えることもつらい状況だ。ずっと精神的に重圧がのしかかっている。母は僕に影響を及ぼさないようにしたいと話しているけれど、それは明らかに無理だ」

「僕がゴルフをしている理由は母親の存在だから、しばらくは彼女との時間を取り、すべてがうまく運ぶようにする必要がある。家族のことが最優先だ」 (c)AFP