【3月22日 AFP】オーストラリア・クイーンズランド(Queensland)州議会は21日、州刑法の改正案を可決し、殺人罪に問われている被告が、同性愛者から自分が望まない性的な誘いを受けたとの理由で罪の軽減を主張する、いわゆる「ゲイ・パニック」弁護の容認条項を条文から削除した。

 クイーンズランド州の司法長官兼司法相のイベット・ダス(Yvette D'Ath)氏は声明を発表し、「クイーンズランド州の刑法が同性愛者やその他のコミュニティーに対する暴力を容認するもの、と理解されてはならない」と明言した。

 またダス氏は「この法案を可決することにより、差別は到底受け入れられず、またわれわれがLGBTI(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー、インターセックス)コミュニティーを尊重しているという、大切なメッセージを送ることになる」と述べた。

 クイーンズランド州での改正案の可決により、豪国内で「ゲイ・パニック・ディフェンス」が認められている州はサウスオーストラリア(South Australia)州のみとなった。(c)AFP