【3月20日 AFP】フランスリーグ・トップ14、ラシン92(Racing 92)とスタッド・フランセ(Stade Francais)による合併計画が破談になった。ラシンのオーナーを務めるジャッキー・ロレンツェッティ(Jacky Lorenzetti)氏が19日、明らかにした。

 不動産王のロレンツェッティ氏とスタッド・フランセのトーマス・サヴァレ(Thomas Savare)会長は13日、選手に対する背信行為ともいえるような、過去2季のリーグ優勝を分け合った両チームの合併計画を電撃発表した。

 選手やファン、ラグビー関係者だけでなく、パリ(Paris)市政からも嵐のような抵抗を受けたことで、今回の計画は発表から6日後に消滅することとなった。

 半数の選手やチームスタッフが行き場を失う可能性があったトップ14屈指のライバルクラブ同士の合併案は、これまでに多方面から批判が噴出し、ロレンツェッティ氏は同日、自身とサヴァレ会長が決断を一変させることを余儀なくされたと明かした。

 ロレンツェッティ氏は声明で「トーマス・サヴァレ会長の合意のもと、合併は起きないことになりました」としたうえで、「今回の計画に対して強い不安が示されたのを耳にしましたし、それを理解しました」と発表した。

「いずれにせよ、社会、政治、文化、人間、そして競技的な条件で折り合いがつかなかった。ひょっとしたら時期尚早だったかもしれませんが、それは未来のみぞ知るものです」 (c)AFP/Nicolas KIENAST