【3月19日 AFP】ボクシング、世界ミドル級王座統一戦は18日、米ニューヨーク(New York)のマディソン・スクエア・ガーデン(Madison Square Garden)で行われ、ゲンナディ・ゴロフキン(Gennady Golovkin、カザフスタン)が判定の末にダニエル・ジェイコブス(Daniel Jacobs、米国)を下したものの、連続KO勝利の記録は23で途切れた。

 WBA正規王者のジェイコブスは全力を傾け、WBC、IBF、WBAスーパー王者のゴロフキンにプロ転向後初の12ラウンド目を強いた。卓越したパンチャー同士の娯楽性の高い一戦を制したゴロフキンは、自らのベルトを守りジェイコブスから王座を奪っている。

 がんを克服したジェイコブスは格下とみられる中で試合に臨んだものの、約10ポンド(約4.5キロ)の体重差とリーチの長さでアドバンテージを得た戦いを披露し、ゴロフキンが今後対戦する可能性のあるサウル・アルバレス(Saul Alvarez、メキシコ)に戦い方を伝授した。

 終始接戦だったものの3-0(115-112、115-112、114-113)の判定勝ちで戦績を37勝0敗としたゴロフキンは、4回に右2発でジェコブスをキャンバスに沈めたが、それがこの試合唯一奪ったダウンだった。

 この一戦の前までの36戦で33KO勝ちを挙げ、2008年以降は23連続でKO勝利を奪っていたゴロフキンだったが、その記録は途絶えてしまった。

 ゴロフキンが持つIBFの王座は、ジェイコブスが試合当日朝の計量を拒否したために争われなかった。同タイトルを争うためには、前日計量からの増量を10ポンド以内に収める必要があったが、ジェイコブスはゴロフキンの全タイトルを奪うことよりも、体重を増やしてリングに上がることを選択。このギャンブルはもう少しのところで成功しかけたが、敗戦を喫したジェイコブスの戦績は32勝(29KO勝ち)2敗となった。(c)AFP