【3月17日 AFP】国際オリンピック委員会(IOC)は17日、韓国・平昌(Pyeongchang)で理事会を開き、2020年東京五輪で追加種目として復活する野球・ソフトボールの試合が福島県で開催されることを承認した。福島県では開幕戦が行われる見込みとなっている。

 理事会に出席した東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(The Tokyo Organising Committee of the Olympic and Paralympic Games)の森喜朗(Yoshiro Mori)会長は、「少なくとも1試合、おそらく開幕戦になると思いますが、福島の球場で行うことを提案し、皆さんが賛成してくれました」と語った。

 大会組織委は、2011年に発生した東日本大震災による津波や原発事故からの復興を支援するため、以前から野球・ソフトボールの一部の予選ラウンドを福島県で開催する意向を示していた。

 これを受けて、世界野球ソフトボール連盟(WBSC)のリカルド・フラッカーリ(Riccardo Fraccari)会長は昨年、野球・ソフトボールの一部の試合を福島で開催することは「大変な名誉で大きな責務」とし、大会組織委の意向を支持すると表明していた。

 森会長は「2020年の東京五輪では、東日本大震災から立ち上がった日本を、皆さんにお見せしたい。いろんな形で、特に被災地の皆さんに喜んでもらえるものにしたい」と述べた。

 東日本大震災の被災地は、ラグビーW杯日本大会(2019 World Cup)の試合会場にも選ばれており、岩手県釜石市と宮城県仙台市でプールステージの試合が行われる予定となっている。(c)AFP