【3月7日 AFP】イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の戦闘員らが考古学上貴重な遺物を破壊する様子を自分たちで撮影したことで知られるイラク北部モスル(Mosul)の博物館を、同国の治安部隊が7日、奪還した。現地警察が同日発表した。

 モスル奪還作戦の中で奪回された施設として警察の一覧に挙がっている中には、この考古学博物館の他に、ISによって略奪された中央銀行の建物などが含まれている。

 ISは2014年にモスルを制圧した後、翌15年2月にこの考古学博物館の収蔵品を破壊する戦闘員を映した5分間の動画を公表。動画では、彫像などが台座からたたき落とされ、粉々に打ち砕かれる様子が捉えられていた他、別の場面では、市内にある遺跡で、アッシリア時代に作られた有翼雄牛像が、削岩機を使って顔面を破壊される様子が映っていた。ISによる博物館や遺跡の破壊に対し、イラク国内や国際社会からは広く非難の声が上がっている。(c)AFP