■第1回投票の結果に注目

 Ifopのジェローム・フルケ(Jerome Fourquet)氏はAFPに対し、決選投票前日の世論調査でルペン氏と対立候補の得票率予想が40%対60%だったなら、「差が大き過ぎてサプライズは起こらない」が、「55%対45%なら話が変わってくる可能性がある」と予想した。

 フルケ氏は、ルペン氏が決選投票で勝利する勢いを得られるかどうかを見極めるには、第1回投票での結果が鍵になるとみている。

 2002年の大統領選では、父親のジャンマリ・ルペン(Jean-Marie Le Pen)氏が決選投票に駒を進め、既存の政治体制に激震が走った。とはいえ決選投票では、極右ルペン氏の当選を阻止しようと、さまざまな政治思想を持つ有権者らが、渋々ながらも保守派候補のジャック・シラク(Jacques Chirac)氏に投票した。

 より最近の例は、2015年12月に行われた地方選でも見られた。ルペン氏本人に加え、めいのマリオン・マレシャルルペン(Marion Marechal-Le Pen)氏(27)も第1回投票で高い得票率を獲得。しかし第2回投票では主要政党が結束して阻止に回ったため、両氏共に完敗に終わった。

 Ifopのフルケ氏は、それ以来「ルペン氏はさらなる障害を乗り越えてはきているものの、今後越えるなければならない壁は非常に高い」と話している。(c)AFP/Guy JACKSON/Guillaume DAUDIN