【2月22日 AFP】韓国人女性の平均余命は2030年までに90歳を超える可能性があるとする研究論文が22日に発表された。これは、長い間想定されていなかった数字だ。韓国は平均余命が最大の伸びを記録しつつある国でもあるとされた。

 英医学専門誌ランセット(Lancet)に掲載の研究論文によると、他の先進国も遅れをとっておらず、フランスと日本の女性も88歳を超える勢いだという。研究は、英インペリアル・カレッジ・ロンドン(Imperial College London)の研究者らによって行われた。

 韓国人女性の平均余命の伸びは、経済的地位向上のほか、小児の栄養状態の改善、広範な保健サービスや近代的医療技術の利用によりもたらされたと論文は指摘している。人口5000万人の韓国は、隣国の日本と同様、肥満率と女性の喫煙率でかなり低い数値を維持できている。

 対照的に米国では現在、出生時平均余命が他の大半の高所得国を下回っており、今後、さらに低くなる恐れも指摘されている。調査対象国の中では、母子死亡および殺人の発生率、そして肥満の一般的基準であるBMI(肥満度指数)値が最も高かった。

 研究チームは今回、これまでの推定値の改善を目的に、気象予報で用いられている統計学的手法を利用して、独立した21の研究モデルを開発した。

 2015年の女性の長寿トップ3は、日本、シンガポールおよびスペインの87歳、86歳、85.5歳だった。韓国は4位だった。男性では、スイス、アイスランドおよびオーストラリアで、いずれも81歳。その差はごくわずかで、小数部分の位の違いだった。

 一方、同最低5か国は、すべてサハラ以南のアフリカの国で、男女とも50歳から55歳未満だった。(c)AFP/Marlowe HOOD