【2月22日 AFP】昨季のイングランド・プレミアリーグ制覇という快挙を成し遂げながら、今季は残留争いが続くレスター・シティ(Leicester City)のジェイミー・バーディー(Jamie Vardy)が21日、去年のことは忘れて現実を見るべきだと主張した。

 バーディーは昨季、リーグ戦で24得点を決めてチームの奇跡の優勝に大きく貢献。さらにはノンリーグからのし上がり、イングランド代表やフットボール記者協会(FWA)の年間最優秀選手賞に選出されるまでになり、そのストーリー性あふれるキャリアは、映画の脚本として書き起こされることになった。

 ところが今季のバーディーはここまでリーグ戦わずか5得点と元気がなく、チームも降格圏と勝ち点わずか1差の下位に沈んでいる。そうした状況で欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2016-17)のセビージャFC(Sevilla FC)戦前日の会見に出席したバーディーは、おとぎ話はすでに終わったと強調した。

 バーディーは「(映画の)脚本のことは考えない。自分とは関係のない話だ。とにかく、去年のことはきっぱり忘れなくてはならない」と語った。

「状況を変える方法がわかればいいけれど、簡単なことではない。まずは選手全員が仲間のために全力を尽くすことだ。そうすれば流れが変わると信じている」

 悲惨なチーム状態を受け、クラウディオ・ラニエリ(Claudio Ranieri)監督の去就も騒がしくなっている。

 しかし今回は、ヨーロッパリーグ(UEFA Europa League)3連覇を果たし、スペイン1部リーグでも上位につける強豪セビージャが相手ということで、レスターは格下という立ち位置になる。ラニエリ監督は、そうした立場で気楽に戦うことが調子を取り戻すきっかけになるはずだとの見解を示した。

「私にとって一番大事なのは常に目の前の試合だ。だから今、一番大事なのは明日の試合だ。明日はターニングポイントになるかもしれない。負ければ何も起こらないが、勝てばチームの雰囲気が変わるかもしれない。われわれにはそういう試合が必要だ」 (c)AFP