【2月15日 AFP】フランス大統領選の中道・独立系候補で高い支持率を誇っているエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)前経済相(39)の陣営は14日、選挙運動を妨害する目的で虚偽情報を拡散しているとしてロシアを非難した。ロシアは昨年の米大統領選への干渉も取り沙汰されている。

 マクロン氏の報道担当者バンジャマン・グリボー(Benjamin Griveaux)氏は仏ニュース専門局i-TELEの番組で、ロシア政府が国営メディアを通じて「組織的中傷」を行っていると批判した。

 グリボー氏は「ロシア政府は後押しする候補者を決めた。(野党・共和党の)フランソワ・フィヨン(Francois Fillon)と(極右政党・国民戦線の)マリーヌ・ルペン(Marine Le Pen)だ」と主張。ロシアが両氏を選んだのは「非常に単純な理由からだ。ロシアは強い欧州を望まず、弱い欧州を望んでいる」とも指摘した。マクロン氏は欧州連合(EU)を強く支持している。

 グリボー氏は、いずれもフランス語のウェブサイトを持っているロシア国営国際通信社「今日のロシア(Russia Today)」とスプートニク(Sputnik)がマクロン氏の評判を傷つけようとしていると述べた。マクロン氏は先週、メディア幹部と同性愛の不倫関係にあるとのうわさを一笑に付している。

 ロシアのドミトリー・ペスコフ(Dmitry Peskov)大統領報道官は「われわれは過去も現在も他国の内政問題、特に選挙に干渉しようとしたことは決してない」と述べ、グリボー氏の主張を強く否定した。今日のロシアとスプートニクも同様に否定している。

 マクロン氏は、ここ数週間で初めて支持率の停滞を示す世論調査結果が出ていた。(c)AFP/Clare BYRNE with Jeremy MAROT in Algiers