【2月13日 AFP】内戦終結以降、多くの兵士による脱走や任務放棄が問題となり、取り締まりを強化しているスリランカで、一日で546人の脱走兵が逮捕された。軍当局が13日、発表した。軍の高官によると、9日に行われた一斉取り締まりは「過去最大」の規模だったという。

 軍当局は執行停止期間を与えたのにもかかわらず出頭を拒否した脱走兵、約4万3000人の捜索を続けている。脱走兵の逮捕は執行停止期間が終了した昨年12月から本格的に開始され、逮捕された脱走兵らは軍法会議にかけられることになる。執行停止期間には9000人を超える将校や兵士が処罰を免れようと出頭した。

 スリランカ軍は陸、海、空を合わせて27万5000人を超える兵力を誇るが、脱走兵の問題はこれまでも深刻だったという。2009年5月に終結するまで37年にわたって続いた、反政府武装勢力「タミル・イーラム解放のトラ(LTTE)」との内戦の間も兵士の脱走が相次いだ。だが、内戦終結後も脱走が続いており、当局によるとその原因として、危険な任務に支払われる兵士への手当の減額や、民間部門の賃金の上昇などが挙げられるという。(c)AFP