【2月13日 AFP】英国軍のグルカ(Gurkha)兵だった85歳のネパール人男性が、世界最高峰エベレスト(Mount Everest)への最高齢登頂のギネス世界記録(Guinness World Record)奪還に再び挑戦しようとしている。

 首都カトマンズ(Kathmandu)に住むミン・バハドゥール・シェルチャン(Min Bahadur Sherchan)さんの自宅には、ギネス記録の認定書が誇らしげに飾られているが、今春の登山シーズンが終わるまでに2つ目の認定書獲得を目指している。

 シェルチャンさんは2008年、当時76歳でギネス記録を樹立したが、2013年にプロスキーヤーで冒険家の三浦雄一郎(Yuichiro Miura)さん(当時80)に記録を塗り替えられてしまった。

 以降シェルチャンさんは、最高齢での登頂記録の奪還をずっと狙っていたが、あくまでそれは、ただ自らに対して自身の能力を証明するためだという。

 10代の頃にグルカ兵として英国軍に入隊し、5年間所属していたというシェルチャンさんはAFPのインタビューで、「私の目的は誰かの記録を破ることではなく、人々の間での個人的な競争でもない。私自身の記録を塗り替えたいと思っているだけだ」と語った。

 耳が少しだけ遠くなったというシェルチャンさんは、「他の誰も成し遂げたことがないことをやる」を個人的なモットーに掲げ、常に冒険へ熱意を持ち続けているとし、年齢は冒険の妨げにならないと証明したいという。

「この年齢でエベレストに登頂することで、高齢者の皆さんにもっと自信を持ってもらい、新しい世代にも刺激を与え、ネパールに誇り高き自画像を打ち立てたい」

「神様たちが天気によって手助けして下さり、私を元気なままにして下さるはずだ。病気もなくずっと健康だし、年齢が私を押しとどめることはない」(c)AFP/Paavan MATHEMA