【2月9日 AFP】中国・広西チワン族自治区(Guangxi Zhuang Autonomous Region)の役人らが、宴会で絶滅が危惧される珍獣「センザンコウ」を食した疑いがあるとして、当局が捜査していることが明らかになった。ソーシャルメディア上には宴会の様子を捉えた画像が投稿され、激しい怒りを巻き起こした。

 中国版ツイッター(Twitter)の「新浪微博(Sina Weibo)」には、広西省の当局者たちが投資家らを宴会に招き、センザンコウを食べたとする投稿があり、急速に拡散。たくさんのごちそうが写った数枚の写真には、「初めて食べたけど、この野性の味にもうはまった!」との感想が記されている。

 7日に国営新華社(Xinhua)通信が報じたところによると、警察当局は宴会で、センザンコウが実際に食されたのかどうか捜査を進めているという。

 当初、この宴会を主催したのは広西投資促進網(Guangxi Investment Promotion Agency)とみられていたが、地元の規律委員会は同組織にはいかなる不正もなかったとした上で、新華社に対し役人が1人だけ出席したと明かしている。

 新浪微博のあるユーザーは、「こうやってセンザンコウは絶滅するんだ」と述べ、別のユーザーも「恥ずかしい!」とコメントした。

 センザンコウのうろこは爪と同じくケラチンを主成分としているものの、ベトナムや中国においては薬効成分があると信じられ、珍重されている。

 中国ではセンザンコウは政府の保護下にあり、センザンコウを食べた場合、10年の懲役刑が科される可能性がある。(c)AFP