【2月16日 AFP】バレエシューズや缶詰、爆撃で命を落とした妹が描いた絵。ボスニア・ヘルツェゴビナの首都サラエボ(Sarajevo)で新しくオープンした「子ども戦争博物館(War Childhood Museum)」に展示された品々は、ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争下で生きた人々の暮らしを子どもたちの視点で語っている。

 ある未完成の手紙は、この20年間、ボスニア人の女性によって大切に保管されていた。この手紙は1992年から95年にかけて起きたボスニア・ヘルツェゴビナ紛争の際、自宅で爆撃にあい無残な死を遂げた彼女の母親のものだ。

 この紛争によって約3400人の子どもが殺され、そのうち1500人がサラエボで命を落とした。サラエボは4年近くにわたってセルビア人勢力に包囲され、周囲の山々から空爆や狙撃を受け続けた。

 弾痕の残る建物から紛争で犠牲になった子どもたちの名前を刻んだ碑まで、サラエボはまだ紛争の傷痕がむき出しだ。(c)AFP/Rusmir SMAJILHODZIC