【2月9日 AFP】米国のドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領から連邦最高裁判事に指名されたニール・ゴーサッチ(Neil Gorsuch)氏が8日、移民の入国を禁止する大統領令を差し止めた判事や裁判所をトランプ氏が批判したことについて、「失望」を覚え「士気に関わる」と発言していたことが分かった。

 ゴーサッチ氏の広報担当者によると、この発言は、難航が予想される指名承認を控えて行われた民主党のリチャード・ブルメンソール(Richard Blumenthal)上院議員との面会の場でゴーサッチ氏が語ったという。

 トランプ氏は難民やイスラム圏7か国からの移民の入国を制限する大統領令を暫定的に差し止めたシアトル(Seattle)連邦地裁の判事を、ツイッター(Twitter)で「いわゆる判事」と呼び攻撃していたが、ゴーサッチ氏はこれに異議を唱えた形。

 ブルメンソール議員はゴーサッチ氏の発言について「彼は(トランプ氏の批判について)非常にはっきりと、失望を覚え、士気に関わると語っていた」と米CNNに語った。

 ゴーサッチ氏の指名承認プロセスで広報を担当するロン・ボンジャン(Ron Bonjean)氏は、実際にこうした発言があったことを認めた。

 先月31日に連邦最高裁判事に指名されたゴーサッチ氏は、2006年からコロラド(Colorado)州デンバー(Denver)の連邦巡回控訴裁の判事を務めてきた。優秀な保守派の判事として評判が高く、いわゆる「家族の価値」を重視し、厳格な憲法解釈を好むとされる。(c)AFP