【2月7日 AFP】サッカー元イングランド代表のデビッド・ベッカム(David Beckham)氏(41)が関係者に送ったとされるメールが流出し、ナイトの爵位を得られないと知って激怒していたことが分かった。メールには罵詈(ばり)雑言が並び、同氏の清廉なイメージに泥を塗る形となっている。ただ、ベッカム氏側は「内容が改ざんされている」と反発している。

 メールは広報チームに宛てたものとされ、サッカー情報の公開サイト「フットボール・リークス(Football Leaks)」に掲載された。その中では、税金逃れ疑惑を受けて2014年の叙勲でエリザベス女王(Queen Elizabeth II)から「サー・デビッド」とされる機会を失ったことを伝えられ、悪態をついている。

 3日の報道によると、ベッカム氏は人道支援を目的に自ら設立した国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)の基金「7ファンド(7 Fund)」に対する寄付を拒んだばかりか、ユニセフ側にベッカム氏側が負担した経費の返済も求めたという。

 一方、ベッカム氏の広報担当者はメールについて「ハッキングされ、内容も改ざんされている」とし「意図的に不正確なイメージ」を植え付けようとしていると非難した。

 ただ、英国のタブロイド紙などからは集中砲火を浴びている。6日付のデーリー・メール(Daily Mail)はベッカム氏のニックネームをもじって「聖ベックスの恥辱」と題した記事を掲載。コラムでは同氏を「口汚い頑固なエゴイスト」とこき下ろした。

 歯に衣(きぬ)着せぬ発言で知られるTV番組司会者のピアース・モーガン(Piers Morgan)氏も、流出したメールの内容に「吐き気を覚える」とツイッター(Twitter)に書き込み、ベッカム氏を詐欺師と断じた。

 今回の疑惑が発覚して以来、ベッカム氏本人は公に発言していない。(c)AFP/Tom WILLIAMS