■公の発言

 それでも、誰もが口を閉ざしているわけではない。ブレイディのチームメート、マーテラス・ベネット(Martellus Bennett)は先月30日、ツイッター(Twitter)でトランプ政権の入国禁止令に対する指摘とみられるコメントを連発して周囲を驚かせていた。

 トランプ大統領は先月27日、イラン、イラク、リビア、ソマリア、スーダン、シリア、そしてイエメンの7か国を対象にした大統領令に署名し、難民と旅行者の米国入国を120日間禁止することに加え、ビザの発給を向こう3か月間制限した。

 ベネットは「米国は排他性ではなく、包括性の上に成り立っている」とつづると、「素晴らしさや愛情の種を植えれば、われわれはそのように育っていく。無知や憎しみの種を植えれば、われわれはそのように育ってしまう」と訴えた。さらにはペイトリオッツが優勝した場合、ホワイトハウスからの招待をボイコットする意向を示し、「そのハウスにいるやつを支持しない」と話した。

 ヒューストンで発言を控える選手が目立つなか、ベネットによる数少ない公の批判は別として、米スポーツ界では行動主義が増えつつある。米プロバスケットボール協会(NBA)では、数人のトップ選手がトランプ大統領の発言に反発し、ゴールデンステイト・ウォリアーズ(Golden State Warriors)のスティーブ・カー(Steve Kerr)HCや、サンアントニオ・スパーズ(San Antonio Spurs)のクレイグ・ポポビッチ(Gregg Popovich)HCは、これまでも頻繁に同大統領を激しく批判している。

 カーHCは先月29日、今回の入国禁止令について「衝撃的で恐ろしいアイデア」であり、「怒りやテロを育む可能性がある」との見解を示した。

 サンフランシスコ・フォーティナイナーズ(San Francisco 49ers)のQBコリン・キャパニック(Colin Kaepernick)は、今季開幕戦の国歌演奏で起立するのを拒否し、注目されるのと同時に大勢から非難の声を浴びた。

 ベネットは一部の選手が公に発言するの嫌がることに理解を示しており、「選手の中には、個人的に汚名を着せられるのを心配している人もいる。多くの選手にとっては、金銭的な影響を受けることになるからだ。行動に出るための十分な教育を受けていない選手もたくさんいる。彼らは公に発言したら、標的にされてしまうと考えているんだ」と語った。(c)AFP/Rob Woollard