【2月2日 AFP】国際オリンピック委員会(IOC)は1日、2012年ロンドン五輪の女子4×400メートルリレーで銀メダルを獲得したロシアについて、メンバーの一人にドーピング違反が発覚したとしてチームを失格処分にすると発表した。

 五輪の薬物汚染を一掃するため、北京五輪とロンドン五輪で採取された数百件に及ぶ検体の再検査を実施しているIOCは、ロンドン五輪の女子4×400メートルリレーで2位に入ったロシアのアントニナ・クリヴォシャプカ(Antonina Krivoshapka)が、禁止薬物に指定されているステロイドのトゥリナボル(turinabol)に陽性反応を示したことをつきとめ、同国を失格処分とした。

 ロシアは男子チームもドーピング違反が発覚しており、北京五輪の男子4×400メートルリレーの銅メダルを剥奪されている。

 国家ぐるみのドーピング違反により、昨年開催されたリオデジャネイロ五輪の出場を禁止されたロシアの陸上選手では、ロンドン五輪の女子円盤投げで23位に終わった28歳の選手も同日、トゥリナボルに陽性反応を示したとして失格処分となった。

 このほか、ロンドン五輪の男子ボクシングで5位に入ったトルコのアデム・キリッチ(Adem Kilicci)もトゥリナボルの使用が発覚して失格となっている。

 前週には、2008年北京五輪の男子4×100メートルリレーを制したジャマイカのネスタ・カーター(Nesta Carter)のドーピング違反により、ウサイン・ボルト(Usain Bolt)が五輪で手にした合計9個のメダルのうち一つが失われた。(c)AFP