【1月31日 AFP】南米コロンビアで、左翼ゲリラ「コロンビア革命軍(FARC)」と政府の和平合意が成立して以降この2か月の間に、市民運動家計17人が殺害されていたことが分かった。当局が30日、明らかにした。

 フアン・マヌエル・サントス(Juan Manuel Santos)大統領が保守派の批判を押し切って進めたFARCとの和平合意は、昨年12月1日、議会で承認された。

 当局の発表によると、議会での承認後、衝突多発地域で正体不明のグループによる地元の市民運動家らの殺害が報告されるようになった。

 最近の事件では、農地の返還を求めていた運動グループのリーダーが28日、北西部アンティオキア(Antioquia)州で4人組によって自宅から連れ去られた後、殺害された。

 土地の所有権は1964年以来、FARCと政府軍の衝突の核心だった。さらにここには地主らが後ろ盾となった右派の民兵組織も絡んでいた。そうした民兵組織は2000年代に解散したと考えられているが、元メンバーがまだ活動していると、FARCなど他のグループは述べている。

 コロンビア政府の紛争解決機関の幹部アラン・ハラ(Alan Jara)氏は「これらは社会運動のリーダーの虐殺であり、われわれは非常に懸念している」と声明で述べ、当局に捜査と運動組織のリーダーらの保護を呼び掛けた。(c)AFP