【1月31日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は30日、規制緩和に向けた大統領令に署名した。新たな規制を1つ導入する際には既存の規制2つを廃止することを義務付け、新規制によるコストの増加も認めないとした。

 ホワイトハウス(White House)で中小企業の経営者らに囲まれながら署名したトランプ氏は、新たな大統領令は中小企業の負担軽減を目指すものであり、選挙戦での公約の一つを果たすことになると説明した。

 ただ、内容はさらに踏み込んだものとなった。

 トランプ氏はこの大統領令の署名式で、歴代大統領が課してきた規制上の負担による「わが国の経済への悪影響」に対応するため、「規制を大幅に、最大で75%撤廃していく」と言明した。

 大統領令には事業に関する規制に限定するという文言もなく、軍事、国家安全保障、人事関連のみ適用外としている。

 発表を受けて米科学者団体「憂慮する科学者同盟(Union of Concerned Scientists)」は直ちに、同程度に重要な規制から1つだけ選択することを行政機関に強要するものだと非難した。(c)AFP/Heather SCOTT