【1月26日 AFP】イタリア中部で昨年起きた地震の被災者ら数百人が25日、政府の援助が遅々として進んでいないことに抗議するデモを首都ローマ(Rome)で行った。一方、中部にあるホテルを襲った雪崩の死者は25人に増え、依然として4人が行方不明となっている。

 デモ参加者の多くは昨年8月と10月に発生した地震で廃虚と化した山村の住民で、今も不安にさいなまれている被災者への援助を迅速に進めるよう政府に求めた。

 18日に大規模な雪崩に見舞われた中部ペスカーラ(Pescara)県のホテル・リゴピアノ(Hotel Rigopiano)では、25日までに男性13人、女性12人の遺体が収容された。行方不明者4人の捜索は難航しており、生存は絶望視されている。

 多くの犠牲者を出した今回の雪崩が発生した地域はここ数十年で最多の積雪に見舞われ、同じ日に発生した一連の地震が雪崩の原因になった可能性がある。

 ホテルを襲った大惨事に加え、異常気象と地震が重なったことでその他にも11人の命が奪われた。そのうちの6人は、雪崩現場近くのスキーリゾート、カンポフェリーチェ(Campo Felice)で24日に起きたヘリコプター墜落事故で犠牲になった。(c)AFP/Franck IOVENE